見つめていたい
昔から職人さんが好き。道を究めた人が好き。カウンター越しにお料理しているのがラーメンであろうが何であろうが、年季の入ったこなれた手さばきや仕草をずっと見つめていたい。ヘアメイクやネイリストさんたちの手元もいつも見つめていたい。I`ll be watching you. 優れた人にはハートがある。そんな人にはお任せするのが一番と信じている。
究極の職人技であるかごバッグを手に入れてひたすら眺めている。去年買った着物も帯もひたすら眺めている。あるだけで満足してまだ袖も通していない。着物でも見に行けば重い腰が上がるかなと思い、銀座の灯屋2へ。ここの白井さんが大好きなんだ。ちょうどセールをやっていて、接客に動き回っている彼女を見つめてしまう。ちょっとでもお話できないかしら。挙動不審な私の心のなかにポリスの「見つめていたい」が鳴り響く。
見かねて他の店員さんが話しかけてくる。「何かお探しですか」「いえ、あの、帯どめを」なんて嘘ばっかり。笑。話の成り行きで「自分で着られない」と伝えたら、
「うちの白井に教えてもらったら? すぐに着られるようになるわよ」
ええっ! なんて願ったりかなったりのことを。おずおずと「実は去年ここで買った着物を一度も着ていなくて」と言ったら、振り向いた憧れの彼女が「着ましょう」と。今度着付けを教えますと言う。なんとお名刺と携帯番号もいただいた。ひゃっほう!! ナンパに成功した殿方ってこんな気分になるのではないかしらというくらい有頂天。笑。
心が通じる方法なんてないし、テクニックなんてない。「何かの拍子に」「ひょんなことから」解放されたハート同士が結びつくとき目合いや出逢いが生まれる。そしてお互いの人生が交わっていく。こだまのように響きあい与えあう交わりが。
大好きになったらたとえ通じなくても見つめていたい。ハート全開でそばにい続けたい。「何かの拍子」「ひょんなこと」がいつ起こらないとも限らないしね。笑。
今日もエクスタシー全開な一日を。
0コメント