こんなの初めて
昨日は台風がやっと過ぎ去った蒸し暑い東京だったが、同じく蒸し暑いニューヨークではテニスの全米オープン男子決勝が行われていた。台風によるダイヤの乱れで受付スタッフも患者さんも誰も来ない静まりかえったクリニックのなか、パソコンで試合を固唾をのんで観ていた。すごい試合だった。決勝戦にして今大会最長の試合らしい。
「テニス死闘になっています」と送ったら、「電車のなかも死闘です」と返ってきた。笑。失礼しました。ほんとたいへん。お疲れさまです。
勝ったのはラファエル・ナダル。19回目のグランドスラム制覇。1回目からの優勝の瞬間を会場のスクリーンに流していた。ラファもそれを観て泣いていた。いいときも悪いときも、思い通りにいかないときも、たくさんたくさんあったのだろう。すべての勝利が違う味わいなのだろう。胸がきゅんとなる。
肉体の反応だけど、胸がきゅんとなるって表現される状態はみんなが経験しているに違いない。あれはなんなのかしら。愛が流れているときなのかしら。ある程度の年齢になったら少なくなるような気がしていたけれど、いい歳して最近ますます痛いくらいきゅんきゅんする。これって青春な感じなのかしら。笑。
そんなわけで先日髪を切るときアーティストさんに、「青春を感じさせるショートカットでお願いします」と伝えたら、「青春ですか。。。」と引かれた。笑。「うーん」と悩んでいるので、どんな青春でしたかと聞いたら、「テニス部の部室にこもっていました。地味な青春でした」と言う。私も「バスケ部で体鍛えていました。地味な青春でした」と答える。同じだったとは。
それでも、さすが天才アーティスト。帰りに駆け足で軽やかに去っていきたくなるようなショートカットにしてくれました。
この歳でも胸がきゅんとするのは悪いことではないと感じてはいるが、涙腺がゆるくなったのは歳のせいよね。笑。テニス選手が死闘を繰り広げているところを観るだけでもうるうるしてくる。何のために、何ゆえに、ここまでやり抜くのか。そんなのは愚問であるとわかっているのだけれど。最後にはふたりともふらふらになりながらも、今できるベストを発揮している。もう言葉で説明できることを超越している。ラファエル・ナダルが10代の頃から観ているが、いくつになっても変わらない宝物のような彼らしさがある。
ある婚活コンサルタントの話を患者さんに聞いた。動画を観たらみんなで男の人を喜ばせるために「こんなの初めて!」って言う練習をしているんだって。笑。それはね、何でも初めてだから何も問題はないんですよ。同じ海に入ったとしても、毎回違う海だからね。同じごはんを注文したとしても前とは違うんだから。すべてがたった一度の経験なのだから。笑。
彼女には「話し方が甘すぎるから、もっとはきはきするように」と言ったらしい。彼女には彼女のかわいらしさがあるんだけどな。
今日は朝から乗りなれた電車に乗れていますか?
今日も破廉恥でセクシーなあるがままの一日を。
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